act.15
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街中に僕の言葉が流れ出した。
きれいなメロディに合わせて。
君の耳にも届いているんだろうか?
そして、あのやさしい笑顔を見せてくれてるんだろうか?
そうあってほしい、僕はそう願っていた。
例え、それが君への曲だと誰もわからなくても。
君さえもそれを知らなくても。
いつものように、僕は君に会いにいく。
「はじめまして。」
「はじめまして・・」
そして、いつものようにびっくりした顔を見せてくれる。
「実は、友達なのー」
理菜ががいつものように笑う。
「あ!新しい曲聴きました。
すごく、すてきな曲ですね。大好きです。」
「ありがとう。」
「でも・・なんだか不思議なんです。
会ったこと、あるような気がして。」
「僕も、なんだかそんな気がします。」
君が微笑んだ。
僕も微笑んだ。
「初恋」と呼べる恋があるのなら、
この恋を「終恋」と呼ぼう。
君の中で、僕は永遠に好きな人なのだから。
そんな君を僕は好きになったのだから。
終わりの恋。
そして、終わることのない恋。
終恋。
2002/04/11
あとがき
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